お気に入りの詩がまた一つ増えました。
「ぞうさん ぞうさん おはながながいのね…」を作詩された「まど・みちおさん」の詩集より。
「どうしてだろうと」
どうしてだろうと
おもうことがある
なんまん なんおくねん
こんなに すきとおる
ひのひかりの なかに いきてきて
こんなに すきとおる
くうきを すいつづけてきて
こんなに すきとおる
みずを のみつづけてきて
わたしたちは
そして わたしたちの することは
どうして
すきとおっては こないのだろうと…
まど・みちおさんの詩に出会うと、自分の深い部分に眠っていた
シンプルな答えがパッと浮き上がって来るような感じがあって、快感を覚えます。
何をそんなに複雑にしていたのかと、自分の思考のゴミの山を見つめて溜息が出ます。
好き、楽しい、嬉しい、美味しい、そんなシンプルな感覚の向こうに
すきとおった自分がいるのかもしれません。